レーシックで失明は本当?デメリットや後遺症について

レーシックで失明は本当

「レーシックを受けたいけれど、目の手術って怖い…」

「レーシックで失明した人がいるって聞いたけれど、本当?」

レーシックを受けるにあたって一番気になるのが、失明をはじめとする手術の失敗や、後遺症のリスクだと思います。「レーザーで角膜を削り取る」と聞いただけで、恐怖を感じる方もいるかもしれませんね。

実際は、レーシックは私たちが思う以上に安全な手術です。ただし、手術である以上はいくつかの合併症や後遺症のリスクはありますので、正しい知識を得た上で手術を検討しましょう!

レーシックで失明した人はいるの?

レーシックの後遺症の中でも一番怖いのが、目が見えなくなる「失明」です。

しかし結論からいいますと、日本眼科学会が認定する「眼科専門医」が行なったレーシックの手術で、失明した人は1人もいない、とされています。

レーシックは、1995年にFDA(アメリカ食品医薬品局)の認可を受けた治療です。日本では2000年に厚生労働省の認可が下り、一気に広まりました。つまり、日本国内ではちょうど20年もの実績があることになります。

その間、累計100万人以上の日本人がレーシックを受けているといわれますが、少なくとも「眼科専門医」が行なったレーシック手術で失明した患者さんは、0人とのことです(レーシックは、「眼科専門医が行なうもの」と日本眼科学会のガイドラインに明記されています)。

視力矯正の手術で失明してしまうことは、大ニュースになる重大な医療事故です。もしそんなことが起きているなら、とっくに知れ渡っているでしょうし、ここまでレーシックは普及していないと思われます。

レーシックで起こり得る合併症・後遺症

失明した事例はないにしても、レーシックは目にレーザーを照射する立派な手術ですので、合併症や後遺症のリスクはあります。

以下は、レーシックで起こり得る代表的な合併症・後遺症です。

感染症

体に傷をつける手術では、どんなものでも感染症の危険性があります。

レーシックの場合も、角膜内で細菌が増殖する「角膜感染症」のリスクがありますが、日本眼科学会の調査報告によると「5,000例に1例程度」とのことです。

過去には、「銀座眼科」によるレーシック手術集団感染事件がニュースになりましたが、これはずさんな衛生管理に原因があったことがわかっています。現在はそのような病院はほぼないと思われますが、信頼できる病院を選ぶことも大切です。

ドライアイ

レーシックの後遺症で最も多いといわれるのが、涙の分泌量が減って目が乾く「ドライアイ」です。

レーシックでは、角膜を薄く削り取って「フラップ」というフタのようなものを作成しますが、その際に角膜の知覚神経が一部切断されます。それによって、まばたきをしても涙腺に刺激が伝わらなくなり、涙の分泌量が減ってしまうことが主な原因です。

ただ、神経は徐々に修復されていきますので、多くは一時的なもので済みます。その間は、点眼治療を行ないます。

ハロー・グレア

レーシックの術後、夜間など暗いところで光を見た時に非常にまぶしく感じたり(グレア)、光の周りに輪が見えたりすることがあります(ハロー)。これは、レーシックによって削られた部分とそうでない部分との間で「収差(焦点のズレ)」が起きることが一因です。

症状の出方には個人差がありますが、人によっては夜間の車の運転が難しくなることもあります。ただし、多くの方は術後3~6ヶ月ほどで見え方に慣れ、症状が気にならなくなります。

フリップのズレ

レーシックでは角膜にフラップを作った後、レーザーで角膜を削ってからフラップを元に戻します。

特に術後1ヶ月くらいは、フラップがズレやすい状態になっていますので、目を強くこすらないことが大切です。もし、何らかの刺激でフラップがズレたり、シワが寄ったりして見え方に支障が出た場合は、病院での処置が必要になります。

過矯正

過矯正は、その名の通り矯正しすぎてしまうことです。

通常、レーシックを受ける際には無理のない矯正度数を設定しますが、まれに想定以上の視力が出てしまうことがあります。そうなると、眼精疲労や頭痛、吐き気などの症状が出ることがあるのです。

この場合、逆に遠視に矯正するための再手術が必要になることもあります。

角膜拡張症(ケラトエクタジア)

角膜の病気の1つに、角膜中央部が突出して変形する「円錐角膜」というものがあります。これがある方は、そもそもレーシックの適応とならないのですが、まれに術前検査で見逃されてしまうことがあり、その場合はレーシックで角膜が薄くなることで円錐角膜が進行してしまいます(角膜拡張症)。

メガネやコンタクトレンズでの矯正のほか、紫外線を照射する「クロスリンキング」などの治療が検討されます。

レーシックのその他のリスク・生活上のデメリットなど

上で挙げた合併症や後遺症のほかにも、レーシックにはいくつかのリスクやデメリットがあります。手術を受ける前に、あらかじめ知っておくことが大切です。

矯正できる度数に限度がある

レーシックではエキシマレーザーで角膜を削ることで視力を矯正するため、矯正できる度数には限度があります。日本眼科学会のガイドラインでは、近視・遠視・乱視ともに「矯正量の限度は 6 .00D(近視のみ、場合によっては10.00D)まで」と規定されています。

近視や乱視の程度が重度の方は、十分な矯正ができない可能性もありますので、その場合は別の矯正方法を検討したほうがいいでしょう。

近視が戻る可能性がある

レーシックは、あくまで手術を受ける時点での視力を矯正する治療ですので、その後の近視の進行を予防することはできません。そのため、術後も自然に近視が進行してしまうことがあります。

また、レーザーで角膜が削られて薄くなった部分が眼球内圧によって押され、突出してくることでも、再び近視化することがあるといわれます。

いずれにしても、角膜の厚さが十分に残っている場合は再手術の適応となりますが、そうでない場合は再手術が難しいことは覚えておく必要があるでしょう。

詳細:レーシックを受けたけど視力が回復しない!【実際の失敗例】

老眼を自覚しやすくなる

40代以降の方がレーシックを受ける場合、老眼との関係を慎重に考える必要があります。

近視の人はもともとピントが近くに合っているため、老眼を自覚しにくいのですが、レーシックを受けて遠くにピントが合うようになると、老眼の症状が出やすくなります。

それでもレーシックを受けるべきかどうか、医師とよく相談して決めましょう。

【詳細】レーシックをすると老眼にならない?もしくは早まる?何が本当?

眼圧測定を正確にできなくなる

レーシックを受けると角膜が本来の形と変わるため、眼圧測定が正確にできなくなることがあります。

眼圧測定は、特に緑内障を発見するために重要な検査です。40代から罹患率が上がりますので、その意味でも40歳以上のレーシックには慎重を期したほうがいいでしょう。

白内障治療に支障をきたすおそれがある

加齢によってリスクが上がる目の病気には、白内障もあります。白内障が進行すると、濁った水晶体の代わりに眼内レンズを入れる手術が必要です。

しかし、レーシックを受けた人は、その眼内レンズの度数を正確に測定できなくなってしまいます。参考データとして術前の目のデータは記録しますので、いざ白内障の治療を受ける際にはレーシックを受けたことを医師に伝えることが大切です。

また、すでに白内障になっている方はもちろん、白内障のリスクが高くなる60代以上の方に対しては、レーシックを行なわない病院もあります。

おすすめランキング